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技術コース卒業生/教職課程履修者


先生になりたいという夢を叶えた卒業生

原 侑作さん 電気電子工学科
横浜市教育委員会教員採用試験(中学校・技術)合格

吉田 孟徳さん 情報工学科
横浜市教育委員会教員採用試験(中学校・技術)合格

山﨑 蒼太さん 人間環境学科
神奈川県教育委員会教員採用試験(中学校・技術)合格
 湘南工科大学では、中学校・高等学校の先生となるために必要な教員免許を取得できる教職課程を用意しています。今回は、湘南工科大学附属高校技術コースおよびベーシックコース出身で、令和4年度教員採用試験に現役合格した学生3名にインタビューを行い、教師になるきっかけや技術コースと大学での学びのつながりについてお話を伺いました。
 湘南工科大学附属高校(以下、「附属」)を選んだきっかけは何ですか?
 また、教員になることを考え始めたのはいつですか?
山﨑
 僕は原君や吉田君と違って技術コース出身ではないのですが、内部進学で大学に行けるというのが大きかったです。
 教員になることは中学時代も考えていなかったわけではないですが、強く希望するようになったのは大学を選ぶとき、将来の進路を考えるようになったときでした。


 中学校での成績から考えてちょうどよかったからです。将来は教員か電気関係の仕事に就きたかったので、どちらも追い求められる大学に進める技術コースを選びました。
 技術コースの時に、電気電子工学科の中で教職を担当してる先生と交流があって、教職科目で扱ってる数学の問題を少し見せてもらえたり、教えてもらったりしていました。それに、たとえば単位のこととか、大学に入った当初は分からないことを教授に聞けたのは大きかったかなと思います。

吉田
 家業が金属関係なので、将来自分が継ぐことになったときに大学での学びが役立つだろうと考えたからです。教員になることは高校生になるまで全く考えていませんでした。家業を継ぐのか、それ以外の道を選ぶのかが定まっていなかったからです。
 ただ、情報工学科では(本学で可能な)すべての教科の教員免許を取得できるので、いろいろなことを学ぼうと考えました。教職課程を履修する中で「授業を組み立てるのって面白いな」と思い、そこから教員を目指すようになりました。
 学校生活を振り返って、中学や高校の先生は皆さんにどう映っていましたか?
吉田
「とにかく自分のことを考えてくれる大人」でした。何でもやりたいようにやらせてくれたし、部活に行かない時期があっても「なんで部活に行かないんだ」などと言われませんでした。学校のことで相談するとなったら附属の先生の方を優先していて、部活を変えようとしたときも、親より先生の方が相談しやすかったです。
 中学時代の体育祭実行委員会で委員長を務めたときは「生徒たちに任せてみたらとてもうまくいったから、君たちの代はもう一度体育祭をやろうか」と機会を設けてくれました。かなり生徒主体でやらせてくれて、先生は最後にアドバイスをする、みたいな。僕たちの考えを尊重してくれて、いい先生に巡り合えたと思います。
 生徒だったころは、たとえば授業をしてる時とか、先生の表の部分しか見ていなかったので「そこまで大変じゃないのかな?」と思っていました。それこそ授業は「勉強さえすれば自分もできるんじゃないかな」と感じていたし、僕自身は前に立つのがそこまで苦じゃなかったので。でも教育実習をやってみて、実際は大変だということが分かりました。

原 侑作さん(電気電子工学科)


「自分の親の次に親しみやすい大人」でした。部活で伸び悩んでいましたが、そういうときに先生に気軽に相談して、いろいろ案を出してもらえて救われたという面も大きいですね。忙しそうというのもあったけど、仕事しているときはすごく生き生きしてるなというイメージでした。
 附属の先生は、自分がどう助けてほしいのかを伝えないといけないタイプだったので、自分から先生に聞きに行くのが当たり前でしたね。

山﨑
 いい先生に出会ったこともあるけど……言ってしまえば「すごく大変そうだな」とも思いました。ただ、すごく楽しそうでもあったので、教員になりたいという気持ちが強くなりました。もっと勉強しておけばよかったというのもあるけど、教員を目指すとなると、授業の工夫の点とかもっと見ておけばよかったなと思いますね。
 中学の先生は目上の人という感じが強かったですが、附属の先生は中学の先生よりも少し距離が近付いて、対等に話せるという印象でした。特に附属は生徒の側に近付いてくれる先生が多くて、話しやすかったような気はしています。
 3人ともそれぞれ、自分の担当科目を選んだ理由はありますか?
 その選択に対して自身の中学・高校時代の影響があったら教えてください。
山﨑
 高校と比べて中学の方が子供と関わる時間が長く、子供の将来と密接に関わってくる時期なので、中学の方がやりがいがあって楽しいかなと思いました。授業の工夫で先生の色が出やすいのは中学の方というイメージがあって、中学の先生は工夫しよう、分かりやすくしようという思いが強いです。別に高校の先生がしてない、というわけではないんですけどね。
 教職課程を進めてみて、行き詰まることが何度かありました。思ってたよりもキツい職業で、教え方も難しい。でもやっぱり教えるのは楽しいと思ったし、ボランティアに行ったのが面白くて「これしかない!」と思ったので、教員を目指せました。

吉田 孟徳さん(情報工学科)

吉田
 高校の情報科だと、たとえばプログラミングとか、いわゆる情報分野が主体になるんですが、自分がそれを教えるイメージがあまり湧かなかったんです。漠然としたイメージで進んできて、いざ勉強してみるとちょっと難しいなと。それに対して、中学技術の場合は情報分野以外にも木工とか、栽培とか、エネルギーとか、いろいろ幅広くできて、授業の組み立ても自分の色が出しやすいし、楽しい。だから中学の技術科にしようと思いました。
 自分の中学・高校生活がそうだったというのもありますが、高校生は楽しい授業を受けるというよりも学びに来てるというか、静かに授業を受けるイメージがあります。中学生の方が面白い授業をしたときに反応が良さそうだし、中学の授業の方が楽しい雰囲気を作れそうだったので、そちらのほうがいいかなと思いました。


 僕はもともと数学が好きなんですが、数学の採用は倍率が高くて難しいんですよね。技術も好きだったので、それなら技術科で入って、それから数学とかいろいろできたらなと思っています。授業の組み立て方も中学の方がいろんなことをして、工夫もできるから、その方がいいなと思い中学の免許を選ぶことにしました。
 電気関係の仕事に就くか、それとも教員になるか、大学に入った時からちょっと悩んでいました。ただ、仕事にすることを考えて、教員の方が楽しくて、やりがいを持ってやっていけるなと思いました。
 これから皆さんはどういう先生になりたいですか?
 また、優しい先生と厳しい先生ではどちらになりたいですか?

山﨑 蒼太さん(人間環境学科)

山﨑
 本当の意味で叱ってくれる先生っていいですよね。僕は「なんでも頼りやすくて、相談しやすい先生」になりたいです。たとえばコミュニケーションの取り方とか、ちょっとした工夫がもっとできるようになりたいですね。生徒が最後の最後に「あの時先生がああやって厳しく言ってくれたから今があるんだな」と気付いてくれるなら厳しい先生でいたいけど、理想としては優しくありたいです。


 冒頭でお話しした「親の次に親しみやすい大人」になりたいです。信頼されるというのも重要ですけど、親しみやすかったらより信頼されやすくもなりますし、話しかけられたときにちょっとした変化に気付けるような先生になりたいですね。
 優しい先生と厳しい先生なら、なるべく優しい先生になりたいです。厳しくしなきゃいけない場面も多いとは思いますけどね。

吉田
 僕は「“アタリ”の先生」になりたいです。「この授業当たりだ!」みたいな。怒るときはしっかり怒るのも先生の仕事ですけど、親のように叱るのはとても難しい。それよりは親しみやすい雰囲気だとか、生徒といい距離感になれる先生になりたいです。そういう意味でも“アタリ”と思ってくれたら、と。僕もどちらかといえば優しい先生になりたいですね。
 後輩たちに向けて、どういう人が向いているか、もしくは向いていないかなど、教職を目指す上でアドバイスがあれば教えてください。
吉田
 もしも高校生のうちから教職を目指しているのであれば、学校の先生の授業はちゃんと見ておいた方がいいです。授業を組み立てるとなったとき、自分が教わった先生方の真似をするところから始められるので、とにかくちゃんと見ておくことですね。


 ボランティア活動に早めから参加することです。そこで生徒と関わることも多いと思うので、「向いてないな」と思ったらそこから別の道を目指すのもありですし、早めに仕事に慣れるという観点からもお勧めします。

山﨑
「子供が好きかどうか、子供のために仕事ができるかどうか」というのはすごく重要です。それと、先生とはどんな職業なのかを中学や高校の身近な先生に相談してみるといいと思います。